大井川鉄道クハ600形客車

大井川鉄道クハ600形客車
クハ600形客車 両国車両区にて
基本情報
製造所 両国車両区日本車輌製造
主要諸元
編成 1
軌間 1,067 mm
全長 11,000 mm
車体長 10,400 mm
全幅 1,840 mm
全高 2,690 mm
制動装置 自動空気ブレーキ
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大井川鉄道クハ600形客車(おおいがわてつどうクハ600がたきゃくしゃ)は、1990年平成2年)に大井川鉄道(現・大井川鐵道)が井川線向けに導入した運転台付きの客車

概要

井川線は1990年(平成2年)にアプトいちしろ - 長島ダム間の路線付け替えにより、アプト式運転区間が完成した。その際、連結器が損傷した場合のリスクを考慮して、通常は機関車を常に列車の千頭方に連結し、上り千頭方面行きは機関車による牽引、下り井川方面行きは機関車による推進運転が行われることになった。このため井川方の制御車が必要となり、同年に製造されたのが本形式である。

クハ601はスロフ310(初代)からの改造であるが、クハ602 - 604はcトキ200形の台車を流用し、日本車輌製造で製造され、1990年(平成2年)7月18日に落成したものである。井川線用の旅客車両では久しぶりの外部への発注となった。また、制御車であることから、記号は井川線では初めての「クハ」となった。

運転台はDD20形とほぼ同一であるが、DD20形およびED90形用の2基の主幹制御器が装備されている。乗務の際はディーゼル機関車電気機関車のそれぞれを運転することが可能な免許を保持する乗務員が乗務する(アプト式区間は電気機関車の運転区間のため)。DD20形等の機関車に装備されるKE14形ブレーキ弁が右手側に装備されているが、単独ブレーキはダミーであり使用していない。外観はスロフ300形の丸屋根に対して、DD20形と同様の平面構成になっているのが特徴。台車とリンクしてカーブで首を振る補助前照灯も踏襲している。車内はスロフ300形と同一仕様で、運転台直後の座席は前面展望を考慮して前向きとなっている。

車体カラーはクリーム色地と赤のツートーンが登場時より採用されていたが、現在はワインレッドを地色に白のラインの塗装に変更された。

現在は井川線の全車両が禁煙となっているが、登場時はこの車両のみ禁煙車となっていた。

2017年(平成29年)に前照灯および補助前照灯がLED化された。

  • クハ600形旧塗装。井川駅にて 1993年(平成5年)10月撮影
    クハ600形旧塗装。井川駅にて 1993年(平成5年)10月撮影
  • クハ600形の車内 2007年(平成19年)10月撮影
    クハ600形の車内 2007年(平成19年)10月撮影
  • クハ600形の運転室 2007年(平成19年)10月撮影
    クハ600形の運転室 2007年(平成19年)10月撮影

参考文献

外部リンク

  • クハ600形 | 大井川鐵道【公式】
大井川鐵道車両

現有車両

大井川本線
蒸気機関車

C10形8号機) - C11形190号機227号機) - C56形44号機、135号機〈未入籍〉

電気機関車
電車

6000系(未入籍) - 7200系 - 16000系 - 21000系

客車
貨車
井川線
電気機関車

ED90形(アプト式)

ディーゼル機関車
客車
貨車

過去の車両

大井川本線
蒸気機関車

5 - 6 - 15 - 16 / 15, 17(借入) / 1 - 1275 - 2109 - C11形312号機) - C12形(1号機、164号機

電気機関車
ディーゼル機関車

D1形

電車
気動車

キハ10形 - キハ50形 - キハニ100形

客車

ハフ1形 - ハフ10形 - ハフ15形 - ハフ30形 - ホハニフ100形 - ナハフ500形 - ニブ1形 - ニ20形 20 - ニ25形

貨車

ワ1形 - ワム1形 - ト1形 - ト30形 - ト100形 - ト200形 - トム1形 - トム10形 - トラ1形 - トラ10形 - チ1形 - チキ300形 - ホキ400形 - ヨ3500形

井川線
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