メンガーのスポンジ

メンガーのスポンジのイメージ

メンガーのスポンジとは自己相似フラクタル図形の一種であり、立方体に穴をあけたものである。そのフラクタル次元ハウスドルフ次元相似次元)は log 20 log 3 ( = 2.7268 ) {\textstyle {\frac {\log 20}{\log 3}}(=2.7268\ldots )} 次元である。メンガーのスポンジの面は同じくフラクタル図形のシェルピンスキーのカーペットでできている。

メンガーのスポンジはフラクタル図形であるため、正確に作図することはできない。

面積

メンガーのスポンジの次元は2より大きいため、2次元的な大きさである面積は無限である。 表面積が1となる大きな立方体から穴を空けてメンガーのスポンジを構成する場合、一度目の穴を空けると、その表面積は 1 3 {\displaystyle {\tfrac {1}{3}}} 増加する。

穴を空ける回数を n {\displaystyle n} とすると、その表面積は 2 ( 20 / 9 ) n + 4 ( 8 / 9 ) n {\displaystyle 2(20/9)^{n}+4(8/9)^{n}} と表すことができ、これは無限回繰り返した時、無限大に発散する。

体積

メンガーのスポンジの次元は3より小さい(2.73次元)ため、3次元的な大きさである体積は 0 である。 実際、体積が1となる大きな立方体から穴を空けてメンガーのスポンジを構成する場合、一度穴を空ける毎にその体積は 7 27 {\displaystyle {\tfrac {7}{27}}} ずつ減少するため、穴を空ける回数を n {\displaystyle n} とすると最終的に体積は lim n ( 20 27 ) n = 0 {\displaystyle \lim _{n\to \infty }\left({\tfrac {20}{27}}\right)^{n}=0} となり 0 {\displaystyle 0} に収束する。

厳密な定義

メンガースポンジの厳密な定義は以下である:

M := n N M n {\displaystyle M:=\bigcap _{n\in \mathbb {N} }M_{n}}

ここで M 0 {\displaystyle M_{0}} は単位立方体で、

M n + 1 := { ( x , y , z ) R 3 : i 1 , i 2 , i 3 { 0 , 1 , 2 } . ( 3 x i 1 , 3 y i 2 , 3 z i 3 ) M n # { i j i j = 1 } 1 } . {\displaystyle M_{n+1}:=\left\{{\begin{matrix}(x,y,z)\in \mathbb {R} ^{3}:&{\begin{matrix}\exists i_{1},i_{2},i_{3}\in \{0,1,2\}.(3x-i_{1},3y-i_{2},3z-i_{3})\in M_{n}\\\#\{i_{j}\mid i_{j}=1\}\leqq 1\end{matrix}}\end{matrix}}\right\}.}

関連項目

特徴
An image of a fern which exhibits affine self-similarity.
反復関数系
ストレンジアトラクター
  • 多重フラクタル系(英語版)
L-system
Escape-time
fractals
確率的フラクタル
人物
その他
  • "How Long Is the Coast of Britain?(英語版)"
  • List of fractals by Hausdorff dimension(英語版)
  • The Beauty of Fractals(英語版) (1986 book)
カテゴリ カテゴリ