ヒューズ礁

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ユニオン堆におけるヒューズ礁の位置
南沙諸島における南シナ海周辺諸国の実効支配状況

ヒューズ礁(ヒューズしょう、英語:Hughes Reef、中国語: 东门礁ベトナム語ベトナム語đá Tư Nghĩa / 𥒥思義)は、南沙諸島中央部にあるユニオン堆(英語:Union Bank、中国語: 九章群礁)と呼ばれる群礁の北縁中部にあるサンゴ礁である。

本来の天然の地形は満潮時に海中に没する低潮高地である。低潮高地はそれ自身を起点にした領海排他的経済水域大陸棚の一切を持たない。満潮時に海中にある暗礁全体の大きさは、南北約2km、東西約1.9km、面積は約2平方kmほどである。

かつてはベトナムの管理下にあったが、1988年スプラトリー諸島海戦(赤瓜礁海戦)で、中国人民解放軍ベトナム軍を攻撃して奪った[1]。現在、中華人民共和国実効支配し、中国人民解放軍海軍の陸戦隊が常駐している[2]。この暗礁をめぐり、中華民国台湾)とベトナムが管轄権を主張している。

2014年から2015年にかけて、中国がこの環礁を埋め立てて人工島を建設しており、その面積が75,000㎡に拡大している[3][4][5]。同島には庁舎、ヘリポート、埠頭が建設されている。国連海洋法上この暗礁に人工島を建設することが許されるのは、暗礁が公海下にある場合を除き、自国の排他的経済水域もしくは大陸棚内のいずれかに暗礁が含まれている国だけである。また人工島を根拠にそれを起点とした領海、排他的経済水域、大陸棚の一切を主張できない。

地形

ヒューズ礁の埋め立て部分で最長は約620mある。

脚注

  1. ^ 南シナ海と尖閣諸島をめぐる馬英九政権の動き
  2. ^ 中国海軍南海艦隊、南沙諸島を立体的に巡回
  3. ^ 中国、南シナ海で「5カ所埋め立て」 習氏が「自ら選定」 台湾の情報機関 産経ニュース、2014年10月16日
  4. ^ 焦点:中国が南シナ海で「人工島」拡大、実効支配を強化へ ロイター、2015年2月20日
  5. ^ 南沙諸島で大規模埋め立てか=11年前から面積200倍に-中国 時事ドットコム、2015年2月19日

外部リンク

ヒューズ礁 - Google Map

南沙諸島(スプラトリー諸島)
北中部
(多国支配)
: North Danger Reefs
: 双子群礁
: Thitu Reefs
: 中业群礁
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ティザード堆
ユニオン堆
その他
北東部
(主にフィリピン支配)
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  • リード南堆
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  • ナリズ堆
エミー・ダグラス堆
  • ヒラネ砂堆
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: Southern Reefs
: 南方浅灘
  • ブラウン堆
その他
南西部
(主にベトナム支配)
: London Reefs
: 尹慶群礁
: Rifleman Bank
: 南薇灘
その他
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(主にマレーシア支配)
: Ardasier Bank
: 安渡灘
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座標: 北緯9度55分57秒 東経114度31分28秒 / 北緯9.93250度 東経114.52444度 / 9.93250; 114.52444